浮気な宗教
私の母親は離婚を期に「宗教狂い」に変貌した
これだけ聞くと
ものすごく深刻な話のようだが
残念なことにそうではない
確かに宗教狂いではあった。
あったのだけれど
浮気するのよね
一つの宗教をずっと信じ続ける一途さがあれば
それは深刻なものだったかもしれないが
新しい宗教を見つけたら、すぐ乗り換える尻軽さ
先月の宗教はどうしたよ?
あれが素晴らしいって言ってた教えとやらはどこいった?
田舎のせいなのか何なのか
怪しい拝み屋を次々見つけてくる母親
行動力があるというというか
見切りが早いというか
そもそも、宗教信じてないというか
子供心ながらに
あそこまで軽々しく乗り換えられると
こちらも深刻になりにくいというもの
おかげさまで、母親の宗教狂いは
私の精神に何の変化をもたらすこともなく
ただただ迷惑な時間だったな。という感想止まり
けれど、あの宗教見つけることが
彼女のフットワーク力を磨いたのか何なのか
婚活力が磨かれていた
大人になった今だから思うのだが
あの時の時間とお金を
婚活に使った方が役に立ったんだろうに…と